2018-01-01から1年間の記事一覧

明けない

純粋さも美しさも秘めた夜も色にすればたちまち人間らしくなってしまう。それぞれには居心地のよい形質があり、理解するためにそこから引き剥がすのはエゴイズム以外に他ならない。賢くある必要がある。そのままを飲み下すために。 躁転の終わりはいつも人生…

ずり落ちたパーカー

遠くから見ると自分の意思とそうでないものが混ざりあっているように見える痣のことを日に何度も思い出す。体の端になればなるほど、色が歪んだときに嫌でも目につくことを知る。 一本道に体の部品を落としながら、これからの変化を抑える方法ばかり考えてい…

乱気流

振り返らなくても心の気圧が観測しきれない動きをした日だった。 朝から体が金縛りにあったのは、謝らなければならない事柄があったから、だと思う。謝罪は謝罪に持っていくまでの力が殆どを占めている、と言ったら多方から串刺しにされそうだけども。 あれ…

標本になりたい

台風がいなくなった途端に夏が戻ってきたらしいことを、部屋に残った熱気の死骸を見て察する。西向きの部屋が好きでないのは、生家の部屋がそうだからである可能性が否めない。開けっぱなしの窓から滑り込んだ10月が、嘘臭く体にまとわりつく。「一日気絶し…

睡眠のための序曲

簡単な体質のせいで薬がころころ変わる。毒ではないが副作用も割と大袈裟に出る。大袈裟に振る舞ってきたからといってこんなところに芽生えなくてもよいがそうもいかないらしい。世界は一貫して責任を求めてくる。睡眠薬は一貫してブロチゾラムとトリアゾラ…

夜を彫る

文章を書いている時だけは、何故か許される気がする。許している。それが取るに足らない散文であっても、二酸化炭素以外に何かを生んでいる自分は、ほんの少しだけ容認できる。それ以外の方法を忘れかけていることにさえ気がつかなければ。前職を退いてゆる…